他の不動産投資よりも高利回り20%の民泊事業ですが、数字のトリックを解明!!


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脱サラして民泊オーナーを目指す方や

サラリーマンの副業として開業する民泊オーナー

近年「民泊」と言う

新しい形の不動産賃貸業を目指す投資家が

増えています。

投資のジャンルが増えること自体はとても素晴らしいことです。

投資家の投資先のレパートリーが増えますからね~

そんな時代背景もアリ

これまで実行してきた

新築アパート経営

中古アパート経営

太陽光発電事業

コインランドリー事業

リサイクルショップ経営

海外積立

をさらに推し進めるとともに

新たな投資先の模索模しています。

そして目を付けたのが「民泊」です。

「住宅宿泊事業法」という「新法」に従った

新たなビジネスモデルですから

まだまだ他の投資と比べると

荒いモデルですし、長期のローンを受けて長く経営するには

実績が少ないのが現実です。

業者の営業スタイルも

ズサンです。

たとえば、民泊スキーム販売の業者営業として

高利回りを振りかざす

最悪な営業も氾濫しています。

たとえば、

「高利回り20%!」や

「8000万円の投資で、年間売上げ1300万以上!」

なんて衝撃的で魅力的な「売り文句」

で勧誘してきます。

他の不動産投資先として比較されるのは、

新築アパートはだいたい6%~7%ですし、

中古物件でも良くて10%程度です!

そんなたの不動産投資先の「利回り」と比較して

「高利回り20%!」

です。初心者投資家なら

高利回りにつられて購入してしまう方がいるかもしれません。

はたして、高利回り20%は正しいのか?

本当に8000万円の投資で

年間売上げ1300万以上になるのか?

その点をラブスカイなりに検証してみました

すると、やはり

民泊は高利回り20%だったのです。

ご安心を!売り文句に間違いはありませんよ~

ただーーし、

売り文句に「ウソ」はありませんから

信じてもらっても構いませんが、

私が言いたいのは、

あくまで、「売り文句」自体に

今のところ「ウソは無い」

と言うことです。

でも、他の投資先と比較して本当に優れているかどうか?

本質をしっかり理解して、

自分に合った投資先であるかどうか?

その辺を見極めてから投資しましょうね。

もし、しっかり実態を理解した上で、

すばらしい投資先であると判断したなら

みんながまだ手を付けていない今こそ

挑戦する時期では無いでしょうかね~?

と、

言うことで民泊事業についておさらいと

現状の把握、シミュレーションの見方について

わたしの勝手な意見を投稿させていただきます。

まずは、

「高利回り20%」「8000万の投資で1300万以上の年間売上げ」

と営業される業者さんの収益シミュレーションを覗いてみましょう!

↓これが民泊事業収支計画書だ!

総事業費は、約8140万円で内訳は、

土地価格:2300万

建物建築費:3230万

民泊開業委託費:1920万

諸経費:690万

となっています。

総事業費自体は1kロフトで6戸~8戸の

新築アパート1棟分くらいですね。

年収400万~600万くらいのサラリーマンが副業するには

ちょうど融資が下りやすい一般的な額となります。

総事業費から推測すると

投資家としての営業対象者は

「サラリーマン」ですね~

まずは、サラリーマンの副業を勧めるラブスカイとしては

初心者がトライするにはちょうど良い投資規模と判断できますね~。

新築アパートだと総事業は8000万程度だと

年間家賃収入は620万くらいですから

利回りは550万÷8000万✕100=6.8%程度です。

そこから固定資産税や消費税等々を考慮すると

6%程度の実利回りとなるのでしょうね。

さて、民泊事業はどの程度の利回りで営業されているのでしょうか?

右下のシミュレーションを見ると・・・・・

19.65%・・・・・す、すごい!

なんと約20%です。

これはすばらしい、今すぐ挑戦しなければー

となりますね。

なおかつ、他の不動産物件と異なり

現在大注目の「民泊事業」

物件購入を希望する投資家が殺到しているので

いますぐ決めないとすぐ取られてしまいます!

「今すぐ決めよう!1週間程度は第1位希望者として唾を付けときますね~

ですから、良い判断をお待ちしています!!」なんて

営業されます。

さて、この利回り20%は本当なのか?

では計算してみましょう。

年間家賃収入は・・・

4戸✕12420円(宿泊単価)✕365日✕75%

≒1360万

ほーー

新築アパートの年間家賃収入550万と比べて2倍以上ですね。

と言うことは、

8150万円投資して、

年間1360万円の売上げですね。

たしかに、売り文句通りです!!

では計算してみましょう

1360万÷8140万✕100=16.7%???

あれ、業者の言う想定利回り19.65%にならない・・・

利回りを大きく見せて営業するために業者は一生懸命考えますから

もしかして開業委託費か、諸経費を操作しているかな?

総事業費を小さくするか、

年間家賃収入を増やせばよいから・・・・

業者の記載している総事業費から諸経費を差し引きましょう

8140万-690万=7450万となります。

では、計算

1360万÷7450万✕100=18.25%ですね~

まだまだ

19.65%にならない・・・

まだなにか細工しているのかな?

総事業費を逆算してみましょう

1360万÷□✕100=19.65

ですから

□=

1360万÷19.65✕100=6921万

と言うことは、

7449万-6921万=528万

あーなるほど

建物建築費からその他工事費用528万円

を差し引いていますね。

業者の記載している総事業費から諸経費とその他工事費

を差し引きましょう

8140万(総事業費)-690万(諸経費)-528万(その他工事費)

=6922万

それで、

年間売上げは1360万のままですから

1360万÷6922万✕100=19.647≒19.65%

やっと、計算式が成り立った!!

たしかに、利回りは19.65%ですね。

計算式はウソをついていませんね。

しかし、この利回りには???

が多いのです。

業者は意図的に

利回りが大きくなるような細工をしています。

利回りを大きくする方法は簡単です。

総事業費をなるべく小さく小さくするか、

年間売上げ(家賃収入)を大きくすれか、

その両方を手がけるのです。

実は、利回り詳細な定義はありません。

あるのは

年間収入÷物件投資金額✕100と言う計算式だけなのです。

年間収入にサービス費を含めて大きく大きく見せて

総事業費から諸経費やその他工事(水道工事等)を差し引いて

小さく小さくみせて

利回り計算結果を大きく見せることができるのです。

ですから、なんどもブログで「利回り」なんて

「人に投資対象を自慢する時以外は使用するな!!」

と口を酸っぱくして述べているのです。

シノケンや三和エステート等の大手はその点はしっかりしています。

たとえば、シノケンの物件の場合は

土地3450万

建物価格4536万(本体4200万+税金336万)

その他工事費270万

諸経費284万

総事業費8540万

月額家賃収入51.6万

と言った一般的な物件の場合の表面利回りを

計算して投資家に説明するときは、

年間家賃収入=51.6万✕12ヶ月=619万

投資額=

8540万-336万(消費税)ー284(諸費用)=7920万

利回り=619万÷7920万✕100=7.81%

となるのです。

控除すべき税金を控除し、控除してはいけないその他工事費を

適正に計算式に入れる!

これだと、たしかに利回りは小さくなりますが、

とてもわかりやすいと思います

上記の民泊営業マンが提示した収益提案書は

物件の利回りを大きく見せるために

サービス料を売上げという名の下に年間家賃収入に入れ込み

税金200万よりも大きく控除できるその他工事費を控除しているのです。

まあ、税金を控除するかどうか程度は

計算がめんどくさいので物件購入費に入れていても

まあ、よいでしょう・・・

その他工事費500万を控除している点も

なんか利回り操作に大きく貢献しているけど

100歩譲りましょう・・・・

しかし、

民泊ならではのサービス料を

年間家賃収入に入れて

利回りを20%近くまで上げておいて

他の

新築アパート経営や

中古アパート経営や

区分マンション経営の

利回りと比較して

「民泊」が不動産投資案件の中でも

際だって素晴らしい投資先だと

営業するのはどうなのだろうか?

もちろん、

年間家賃収入にサービス料を入れる事は

法律違反ではありません

でも、あくまで年間家賃収入であって

実際の利益ではありません。

そりゃ、宿泊費の中には設備リース料やシーツのお金や清掃費

全て入ってますよ。

新築アパートは、備品は個人持ちだから

サービス料は入ってませんよ

この計算式で導き出した「高利回り」

振りかざして

比較したらダメでしょ?

頭の悪い投資家を騙そうとして言うだけですよね~

頭が悪いは、言い過ぎですが、

まあ、そういうことです。

適正に比較しないといけません

何度も言いますが

投資先を利回りで比較してはいけません。

この点を指摘せずに

利回りを振りかざす業者にであったらしっかり

聞きましょうね

平等に投資先を比較しているかどうかをね!

それでは、

上記の民泊事業を適正に

計算してみましょう。

総事業費は、約8140万円で内訳は、

土地価格:2300万

建物建築費:3230万

(本体2500万+消費税200万+その他工事528万)

民泊開業委託費:1920万

諸経費:690万

年間運営経費:533万

ですから、計算しましょう。

まずは、

年間家賃収入=

4戸✕12420円(宿泊単価)✕365日✕75%

≒1360万

から年間運営経費を差し引いて

適正な年間収入を計算しましょう。

1360万-533万=827万となります。

次に投資額=

8140万-200万(消費税)ー690諸費用)

=7250万となりますね。

さて、計算結果は・・・

他の投資物件との

比較用の利回り

=827万÷7250万✕100=11.4%

となります。

19.95%→11.4%まで下がりました!

まあ、それでも8.5%水増しして

他の投資先よりも優れていると営業するのは

頂けないね

でも11.4%なら良いんじゃ無いでしょうか?

トライすること自体には問題ないのかなと思います。

でも、

法律が変ればこの年間稼働率75%が

変化しますし、

まわりに民泊やホテルが増えれば

宿泊費も下がります。

また、民泊の顧客対象者は

外国人さんが多いですから

日本に魅力が無くなれば

お客さんが遠のきます。

実際の稼働率は50%だという

実態を報告している民泊大家さんもいます。

諸経費が新築アパートでは200万~300万程度であるのに

民泊物件の諸費用は550万~700万程度を

提案して物件費用を水増ししている業者も多いです。

たとえば

上記の稼働率50%と諸費用を新築アパート並みの300万を

計算に織り込んだらどうなるでしょうか?

年間家賃収入=

4戸✕12420円(宿泊単価)✕365日✕75%50%

1360万907万

から年間運営経費を差し引いて

適正な年間収入を計算しましょう。

907万-533万=374万となります。

次に投資額=

8140万-200万(消費税)ー690万300万(諸費用)

=7640万となりますね。

さて、計算結果は・・・

他の投資物件との

比較用の利回り

=374万÷7640万✕100=4.9%

となります。

どうですか?

最初19.65%で提案された

民泊事業ですが、

計算方法によっては11.4%になるし、

もしかしたら現実民泊大家さんのご意見から

再計算で4.9%になってしまいます。

さらに、

新築アパートや中古アパートの融資では

属性により1.8%~2.2%程度の

金利ですが、

民泊事業の場合は一般的に

3.5%~4.5%の金利が一般的のようです。

高属性でも3%程度です。

なぜ金利が高いのか?

それは、

新築アパートや中古アパートやRC物件よりも

リスクが高いと銀行が思っているからです。

ただ、銀行がリスクが高いと思っていたとしても

それは過去に実績が少ないからだけで、

民泊事業自体がどうなるかはこれから

のオーナーの頑張りと運でしょう!

ただし、

まだ民泊オーナーの数自体は

他の投資先と比べると圧倒的に少数派ですから

うまくいけば大儲けできますよ~

ただ、失敗するリスクも他の投資先と比べると

圧倒的に高くなるのでご注意です。

どうだい!?

みんな悩め!!

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